心理的安全性のある職場とは?意味と重要性を解説

昨今、職場で「心理的安全性」という言葉がよく使われるようになりました。組織の生産性向上やコミュニケーションの活性化のため、取り組みを始める企業が増えています。本記事は、あらためて心理的安全性の意味と重要性、メリット、つくり方をご紹介します。

心理的安全性とは?

心理的安全性のある職場とは、メンバーが率直に意見交換・提案を行い、エラーやミスを恐れずに問題やアイデアを共有し、適切な判断をくだすことができる環境のことです。心理的安全性が高い職場では、メンバーは拒絶されたり罰せられたりすることを心配せずに発言ができます。そのため、問題の早期発見や画期的なアイデアが生まれることにつながります。

心理的安全性の重要性

心理的安全性が高いほど、パフォーマンスが高いことが研究で判明しています。ハーバード大学の研究では心理的安全性の異なる51のチームを測定した結果、心理的安全性の高いチームは学習行動が盛んに行われ、結果的に高いパフォーマンスを出しました。またGoogle社が行ったプロジェクトでは、社内で生産性の高いチームを分析した結果、心理的安全性の高いチームのメンバーは多様なアイデアを利用し、収益が高く、マネージャーから評価される機会が多いということが判明しています。

このように、心理的安全性が業績に与える影響があることから、心理的安全性の確保や高める施策を打とうとする企業が増えています。

心理的安全性がもたらすメリット

心理的安全性が職場にもたらすメリットは多岐にわたります。以下では、心理的安全性がもたらす主なメリットを詳しく説明します。

1. ストレスの軽減

心理的安全性が高まることで、従業員は誤りや失敗を恐れず、自分の意見を自由に表明できるため、ストレスが軽減されます。これはメンタルヘルスの向上につながり、従業員の幸福感を高めます。

2. 信頼関係の構築の促進

心理的安全性が高い職場では、従業員同士および上司と部下の信頼関係が築きやすくなります。信頼と連帯感のある環境では、協力と協調が促進され、チームのパフォーマンスが向上します。

3. 従業員の幸福感の向上

心理的安全性が高い環境で働くことは、従業員の幸福感を高め、組織に対する定着率を高める傾向があります。結果として、離職率の低下と、組織内での人材の定着が実現されます。

心理的安全性の高い職場のつくりかた

心理的安全性の高い職場を築くための方法とアプローチを解説していきます。

1. 従業員同士のコミュニケーションを促進する

従業員同士が信頼関係を構築するために、積極的にコミュニケーションをとれる環境や仕組みをつくりましょう。上司と部下の雑談を交えた1on1や、部署を超えたミーティングや勉強会の企画などを設定し、従業員が気軽に質問を投げかけ、懸念を共有できる環境を整えましょう。懇親会や食事会などのイベントや、社内サークルで関係構築を促すことも効果的です。

2. 理念やパーパスなど共通の価値観を浸透させる

役職や年齢に関係なく意見を伝えられる風通しの良い職場にするには、「何のために」という理由を明確にするといいでしょう。会社の理念や共通の行動ガイドラインが整備されていれば、「良いサービスを届けるために」「お客様のために」など、発言する理由を持ちやすくなります。

3. 多様性を受け入れる環境の構築する

組織全体として、個人の多様な背景や意見を尊重し、受け入れる文化を確立しましょう。「自分自身のパーソナリティが歓迎されている」という実感を持つことで、安心感の醸成ができ心理的安全性も高まります。

まとめ

心理的安全性を高めることにより、従業員のエンゲージメントを高めることにもつながると言われています。失敗や不安を恐れずにイキイキと働く従業員が増えることで、一人ひとりの強みを引き出し、組織全体の成長を実現していきましょう。

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