海外最新HRトレンド2024

2023年、新型コロナが5類感染症へ移行し、景気の自律的な循環を阻害してきた要因は解消されました。業況や収益の改善がみられる一方、企業は働き方、人材育成、人手不足、多様性などこれまで以上に様々な課題に向き合ってきました。その傾向は変わらず、2024年も継続すると考えられます。この記事では、様々なトレンド予測や顧客の声から、2024年を形成すると予想されるHRトレンドをご紹介します。皆様のお役に立ちましたら幸いです。

目次

1. 従業員エクスペリエンス(EX)の重要性

EXの向上が社員のモチベーション、生産性、定着率を上げるカギ

「従業員エクスペリエンス(EX)」とは、職場でのコミュニケーションや働く環境など、社員が働くことを通じて日常的に得られる体験のことを指します。新型コロナウイルス感染症の余波により、その重要性は昨年ピークに達しました。従業員はパンデミックを生き抜くなかで、満足のいく仕事と成果を達成することの狭間で葛藤し、ストレス、生産性の欠如、燃え尽き症候群などを引き起こしました。EXを高めることは社員のモチベーションや生産性の向上、定着に繋がるため、今年もおさえておきたい人事トレンドのひとつとなっています。

EXと似た言葉に「従業員エンゲージメント」という言葉がありますが、従業員エンゲージメントは「従業員が組織に対して愛着を持っているか、貢献意欲があるか」を指すのに対して、EXは「職場で得られる体験から得られる心理状態」を表しています。EXを高めるには、働く環境の設備や多様な働き方を認めること、福利厚生プログラムを提供することなどが挙げられますが、これだけが全てではありません。これから企業に求められることは、従業員一人ひとりに合わせた柔軟な対応です。従業員が何を考え、どのように働いているかを面談などで把握し、不満や会社に対して改善してもらいたい点を聞き出すことで、会社に足りない部分を 洗い出し、従業員の経済的・身体的・精神的なサポートをすることができるでしょう。

出典:https://www.ismartrecruit.com/blog-latest-hr-trends-every-hr-must-know

2. 継続的な学びとリスキリング

2024 年の主要な人事トレンドの1つは学習です。組織が人材に投資し、新しいスキルと能力開発の機会を提供することは事業の成長に必要不可欠です。学習を継続的に行うためのカギは、いつでも学習できる環境を創ることです。 

人材獲得競争が激化するなか、多くの企業は人手不足に陥っています。採用担当者は新しい候補者を探すことを決める前に、社内に必要な人材が存在するかどうかを分析し、従業員が新しい欠員に完全に適合していない場合は、必要なスキルを身につけさせるリスキリングを行なっていく必要があります。

3. DEIBへの取り組み

DEIB推進は加速、実態を伴う改善が求められる

DEIBとは、Diversity(多様性)、Equity(公平性)、Inclusion(包括性)、Belonging(帰属性)の略で、従業員の性別や国籍、性的思考や障がいの有無にかかわらず多様な人材が差別なく、心理的安全性を持ちながら、それぞれの個性を活かした働き方できること、そして自分らしく生き生きと働ける居場所を感じられることを指します。

マッキンゼーのレポートによると、民族と性別の多様性で上位 4 分の 1 に入る企業は、業界の中央値を上回る財務収益を上げている企業です。その主な理由は、多様性がパフォーマンスと投資の指標でもあるからです。そのためDEIBの推進をミッションとする部門を創設したり、取り組みを進める企業は増えています。

しかし実際はこうした取り組みの推進がうまくいっていない現状もあるようです。Gartner社の報告によると、従業員の44%が組織のDEIの取り組みによって疎外感を感じる同僚が増えていることに同意しています。企業が対外的に出すメッセージと企業内の実態が異なると、社会から批判を浴びることになります。企業は口先だけの宣伝やブランディングではなく、組織の実態をふまえた改善を進める必要があります。

出典:AI in HR: The Ultimate Guide to Implementing AI in Your HR Organization

4. 採用における人工知能の活用

人事部門のAI活用は17%→30%に拡大

2024年、世界はこれまで以上にテクノロジーに依存することになります。伴って、高度なAIベースのテクノロジーやツールを導入する企業が増えていくと考えられます。特に採用業務においては、定型的な業務を人工知能に任せることで、その他の企画業務などの仕事に集中できる時間が増えるでしょう。

人工知能は現在と未来において、HRのトレンドとなり、その範囲は広がっていくことが予想されます。企業は応募者の母集団形成、履歴の解析、候補者の採用面接などに活用していくでしょう。組織の17%が人事部門でAIを使っているというデータがありますが、これは2024に30%に拡大すると予想されます。

出典:AI in HR: The Ultimate Guide to Implementing AI in Your HR Organization

5. 隠れた労働力の活用

続く採用難、人材確保は至上命題

これまでの歴史を見ても低い失業率で推移している現在は、企業が人材確保にますます必死になっています。そのため、これまでに隠れていた労働力への投資が期待されています。

具体的には、定年退職した方や介護に関わっている方、長期的に健康上の問題を抱えている人や元労働者(受刑者と学位のない人々)などが含まれ、これらは米国の労働者の14~17%を占めています。これらの人々はすでに労働力として参加しているか、時給労働者のため、さらに労働時間を増やすか、適切な条件下で働きたいと考えています。

慢性的な労働力不足を解決するために、この「隠れた労働力」を活用することが進むと考えられています。

出典:AI in HR: The Ultimate Guide to Implementing AI in Your HR Organization

6. 気候変動への適応

企業における気候変動問題への取り組みと人事の役割

「HRで気候変動?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。サステナビリティにおける人事の役割は比較的新しいものですが、企業が気候変動をいう課題に適応しようと努力する上で、人事の役割は重要性を増しています。

まず、サステナビリティ関連の法律が世界中で変わりつつあります。EUは、EU企業およびEU内で事業を行うあらゆる企業の持続可能性報告を改善するために、企業持続可能性報告指令を導入しました。英国は気候関連リスクの報告に関する持続可能性開示基準を導入し、米国安全保障取引委員会 (SEC) は気候変動開示規則の起案を進めています。

大手企業においても、気候変動への適応(気候変動を緩和するのではなく、気候変動の現実に適応すること)への投資を始めています。チーフ・サステナビリティのポジションがCHRO(チーフ・ピープルアンドサスティナビリティ・オフィサー)の役割に統合されつつあります。ESG指標を人事の評価に組み込む企業も増えています。これらの指標には、カーボンフットプリントの削減、グリーン通勤を利用する従業員の割合、男女間の賃金の公平性などが含まれます。

このトレンドは、企業が社会的問題における自らの役割をどのように捉え、ビジネスの意志決定や企業文化に取り入れていくのか、考え方の転換を必要としています。

出典:AI in HR: The Ultimate Guide to Implementing AI in Your HR Organization

7. 企業文化の醸成

採用マーケティングに必要不可欠な「企業文化の明確化」

求職者は、魅力的な従業員の特典や福利厚生、高い評判、そして自分と相性のいい企業文化を持つ企業を求めています。企業文化の重視する傾向は、2024 年も引き続き人事トレンドの上位に入るでしょう。 

したがって、企業のリーダーは「自分の会社で働くことがどのようなものなのか」「どのような候補者のプロフィールを求めているのか」「なぜその会社で働いてほしいのか」を確実にアピールする必要があります。一方で、入社後のギャップによる早期退職を防ぐためにも、企業文化が過度に飾り立てられずに、正しく嘘のない形で描かれるようにすることも重要です。

出典:https://www.ismartrecruit.com/blog-latest-hr-trends-every-hr-must-know


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