適性検査の選び方

適性検査の選び方

適性検査は、採用プロセスや配置配属・離職防止など幅広く活用できるツールです。種類も豊富なため、「自社にあうテストがわからない」という方も多いのではないでしょうか。今回は、適性検査を最適に選び活用する方法について解説します。

目次

適性検査で測定できる要素

適性検査では、受検者の能力、性格、興味、価値観などさまざまな要素を測定することができます。測定できる主要な要素について紹介します。

1. 能力

適性検査で把握できるもののひとつに「能力」があります。受検者の認知能力、数学的なスキル、言語能力などの基本的な能力を指し、自社の職務やミッションに対して得意不得意や向き不向きを判断することに役立ちます。例えば、数値処理能力が高いとされる人は、経理やデータ分析の職種に向いている可能性が高いといえます。

2. 性格

性格特性は、企業風土や職場環境、役割に適応できるかに影響します。性格傾向によって、その人が組織内で主体的に動くのか、周りの環境にあわせて動くのかなどの関わり方を知ることができます。これはリーダーシップやコミュニケーションなどの側面に影響します。

3. 興味と価値観

受検者の興味や価値観は、仕事に対するモチベーションやキャリア志向に影響します。「新しいものを生み出すこと」に興味を持っているのであれば新規事業を任せることでモチベーション高く働くことができますし、「誰かのために尽くしたい」という価値観を持っていれば顧客対応やカスタマーサポートなど、誰かの役に立つ仕事につくことでより前向きに業務に取り組む可能性が高くなるでしょう。

4. ストレス耐性

仕事をする上で感じる様々なストレスに対する耐性を確認します。営業や販売、調整業務が多くコミュニケーション力が問われる業務なら「人との付き合い」や「他人からの評価」、ひとりに任せる業務量や責任が大きければ「業務の負荷量」など、職種や仕事内容にあわせて必要なストレス耐性を確認します。

5. 対人関係

その人がどのように周りと関わるか、人間関係の構築スキルやコミュニケーションにおける特性等を評価します。これは、顧客や社内の人間への対応、リーダーシップ、チームで協力体制を作るなど、人との関わりが重要な職種やポジションに適しているかどうかを判断するのに役立ちます。

適性検査を活用するポイントと選び方

適性検査を活用する際には、正確な結果を得るために注意が必要です。また、どの適性検査を選ぶかも重要な決定です。選び方のポイントについて解説します。

1. 目的を明確にする

適性検査を導入する前に、その具体的な目的を明確にしましょう。採用プロセスでの利用か、入社後のオンボーディングや早期立ち上がりの育成に使うのか、配置配属に使うのか。利用用途は多岐にわたるため、いまの組織において何が課題なのかを考えたうえで、目的に合った適性検査を選ぶことが重要です。

2. 適性検査の信頼性と妥当性を確認する

適性検査の信頼性(テストを繰り返しても同じ結果が得られるかどうか)と妥当性(テストが対象とする能力や特性と関連しているかどうか)を確認しておきましょう。そうすることで、適性検査の結果に違和感を感じることなく利用できる可能性が高まります。

3. 適性検査の種類を理解する

適性検査にはさまざまな種類があります。学力だけを測るもの、知的能力や業務遂行能力を測るもの、性格、職務適性、コミュニケーションなど、評価したい項目に応じて適切な種類を選びましょう。複数のテストを組み合わせて利用することも検討しましょう。

主な適性検査の種類
  1. 性格検査:その人のパーソナリティの部分を評価する検査。
         (検査項目例:性格特性、価値観、コミュニケーション力、ストレス耐性等)
  2. 能力検査:その人の能力を評価する検査。
         (検査項目例:言語力、計算力、推理力等)

4. テストの実施方法を検討する

適性検査の実施方法には主に2つで、紙と鉛筆を使ったペーパー(マークシート)方式か、オンラインで受検する方法です。ペーパー方式の場合は来社受検となることが多いため、面接と同時に実施して受検者の負担を減らしたり、もしもの場合に備えてオンライン受検ができるテストを選んでおくなど、組織のニーズや受検者のアクセスに合わせて実施方法を検討しましょう。

5. フィードバックと結果の活用

適性検査の結果をふまえて、採用プロセスの見直しや個人・組織の成長に寄与する方法を考えましょう。社内受検した結果を分析してくれるサービスもあるため、組織の特性や課題を特定してよりよい組織づくりやキャリア開発プランの策定、戦略的な人材配置に活かすことが大切です。

採用における適性検査活用のメリット・デメリット

採用プロセスにおいて適性検査を導入することで、優れた候補者を見つける助けになりますが、同時に注意すべきデメリットも存在します。両方の側面を詳しく考察します。

メリット

優れた候補者の選定

適性検査は、候補者のスキルや特性を客観的に評価します。属人性を除いて、ポジションに最適な候補者を見つけ出しやすくなります。

採用プロセスの効率化

適性検査をネガティブチェックに活用することで、大量の応募者からほしい人材を選別する際に時間とリソースを節約することができます。また、候補者の適性を事前に把握できるため、選考面接の参考材料として活用することもできます。

多様性の促進

人種、性別、年齢などの候補者の属性に左右されず、公平な評価ができます。また、組織にいないタイプの人材を見極めて採用することで、マンネリ化した組織に刺激を与えたり、多様性を尊重する企業文化を醸成できます。

デメリット

適性検査の正確性

適性検査の正確性はテストの設計や実施に依存します。誤った評価が行われる可能性もあるため、信頼性の高いテストの選択が必要です。

主観的な判断とのバランス

適性検査の結果だけに依存するのではなく、面接や実務経験など他の要因も考慮する必要があります。主観的な判断と客観的なデータのバランスを取ることが重要です。

適性検査のコスト

適性検査を導入・実施するには一定のコストがかかります。組織の規模や予算に応じて、コスト対効果を検討する必要があります。

適性検査の活用事例

実際のテスト事例を通じて、適性検査の具体的な実施方法と活用について説明します。

採用基準策定

人材ポートフォリオ

採用業務の効率化

エンジニア採用

まとめ

適性検査は、採用プロセスやオンボーディング・人材の育成、配置配属などにおいて非常に役立つツールです。自社に合ったものを適切に選択し、活用することが成功への近道です。

エン・ジャパンでは、無料で使える適性検査「Talent Analytics」を提供しています。1987年から30年以上の歴史を持ち、導入企業は20,000社以上。無料で3件トライアルのお申込みは以下へアクセスください。

  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

Discover HRはエン・ジャパン株式会社が運営する
「入社後活躍にまつわる課題解決のヒント」が得られる情報サイトです。

“これからの人事のあり方”の模索や”今後の人材戦略構築”のために、
お役に立てる情報を発信しています。

目次