内定者コミュニケーション「入社までの関わり方」

こんにちは、小山内です。エン・ジャパン株式会社(以下、エン)で求人広告営業→新卒採用人事を経験し、現在は人材活躍支援事業部でセールスを担当しています。 今回は、「内定者コミュニケーション・入社までのかかわり方」というテーマでエンの事例をお伝えしていきます。


目次

年々難化する内定者フォロー

2018年の就活解禁ルール撤廃時と比べて、就職活動は早期化しています。当初は大学3年生の3月頃に就職活動が解禁となり、4月に内定が出ることが一般的でした。しかし今では2年生の時点、つまり1年以上早く就職活動を意識し、スタートし始める学生が増えています。

この「就活早期化」によるしわ寄せは「内定者期間」に現れるのではないかと考えています。内定をもらう時期が早まることで、内定者期間という不安定な期間が長期化してしまいます。

結果的に、現在の就活市場では内定承諾後にも就活を続ける学生が半数近くいるなど、採用する企業側としても辞退防止のための対策をさらに求められ、内定者フォローの難しさが増しているのではないでしょうか。

内定者コミュニケーションの考え方

では、そんな内定者期間において、学生とどのように関わればいいのでしょうか。

エンでは「内定者期間におけるコミュニケーションの取り方」を、以下のように考えています。

質<量で接点回数を意識。不安が出たら確認できる状態に。

内定者の視点から考えると、「本当にこの会社に決めて良かったのだろうか」「社会人としてやっていけるだろうか」・・・など、内定者期間の不安は時間と共に積み重なっていくものです。積み重なるからこそ、学生もこの不安を明確に言語化できないため、「一度にまとめて払しょくをする」のではなく、頻度を多くして「小さな不安の積み重ね」を解消することが重要です。

他社の人事の方とお話ししていると、「単発で大々的な対面イベントを行っている」というお声を伺います。これは内定者にとって印象的なイベントにはなりますが、その前後に生じた不安を都度払しょくするためには、別の接点の機会を持っておいたほうが効果的と言えます。

入社までのフォローの狙いと切り口

「質より量」と言いましたが、「学生に連絡をとるきっかけがない」「そもそもどうやって連絡すればいいのか」というお悩みもあるかと思います。当社で実践している「時期別の内定者コミュニケーション」のテーマをご紹介します。

内定~10月(内定式)まで

狙い:本音の入社意向を確認、入社までの懸念を払拭し、内定辞退を防止するため。

接点の切り口:就活を終えた後の過ごし方・入社までにやりたいこと・内定者期間の目標設定

内定者に対して、少なくとも月に1回はメッセージツールやメールでコミュニケーションを取ります。また、2か月に1回は個別の面談で直接話す機会を設けることが多いです。

特に内定式前は他社の選考を受ける可能性も高いため、不安に思ったことがあったら相談をしても良い関係なのだと認識してもらえたらベストです。

内定式~配属発表(1月目安)まで

狙い:入社までのマインドセット・青い鳥症候群の防止

 ※青い鳥症候群:現状に満足できず、理想を求めて環境を変えようとする心理状態(今回で言えば、社会人になる不安から、就職を先延ばしにするための留年や課外活動で卒業を見送るなど)

接点の切り口:入社までの過ごし方・入社に向けた期待と不安の相談・入社までの目標設定後の進捗確認

内定式以降に起きる辞退の多くは、就職以外(留学や留年など)の選択肢を取ることです。仕方がない意思決定もあれば、入社への不安から衝動的な意思決定もあります。

エンでは内定式以降に個別フォローと別で内定者研修を行なっています。2カ月に1回程度、対面研修・オンラインの商談同席・社内座談会など、会社・社員と触れ合う機会を設けています。

配属発表~入社まで

狙い:入社に向けたマインドセット・配属に対するネガティブな感情の転換

接点の切り口:入社後の生活の想像・配属決定後の悩み相談・入社に向けた期待の伝達

総合職での採用の場合、勤務地・事業部の配属が叶わないことも一定発生すると思います。入社をしないという選択肢はお互いに望ましくないため、その不安を軽減するための接点を行っていきます。

まとめ

企業人事が頭を悩ませる内定者との関わり方。接点を多くとることで会社への理解が深まり、親近感がわいてきます。縁のあった学生を自社で採用するために、大きなコンテンツを考えずとも日頃から接点回数を増やすことで、コミュニケーションを深める事例をご紹介させていただきました。

エン・ジャパンでご支援できること

エン・ジャパンでは、採用選考の見極めだけではなく、内定者とコミュニケーションを取る際にも活用できる適性検査『Talent Analytics(タレントアナリティクス)』を提供しています。1987年から約40年の歴史を持ち、導入企業数は21,000社を突破。ご興味があればぜひ一度無料トライアルをお申込みください。

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この記事を書いた人

エン・ジャパン株式会社 人材活躍支援事業部でセールスを担当。

2021年入社、エン転職の求人広告セールスを担当したのち、2年目から本社人事部門に異動。新卒採用説明会の企画運営からATS設計のPL、ビジネス職や専門職、またエン・ジャパン初となる新卒経理職の採用PJに従事。25卒の採用活動がひと段落したタイミングで、採用領域以外の「組織作り」について知識を深めたいと思い、現在の部署へ異動。人材の定着・活躍など、企業の組織作りの支援をしている。

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