人事は生成AIに何を相談できる?課題別に見る活用法とプロンプト例

人事は生成AIに何を相談できる?課題別に見る活用法とプロンプト例

採用難、人材育成、離職防止、エンゲージメント向上など、人事部門を取り巻く課題は年々複雑になっています。一方で、多くの企業では限られた人数でこれらの業務を担わなければならず、人事担当者の負担は増加しています。 

こうした状況の中で注目されているのが生成AIです。『人事白書2025』によると、人事部門では約7割が何らかの形で生成AIを活用しており、議事録要約や求人票作成、研修コンテンツ作成などさまざまな業務で利用が進んでいます。しかし、生成AIは単なる文章作成ツールではありません。重要なのは、「人事担当者の相談相手」として活用することです。 

本記事では、人事担当者が抱えやすい課題ごとに、生成AIへの相談例、実際に使えるプロンプト例、回答イメージを紹介します。 

出典:『日本の人事部 人事白書2025』 https://jinjibu.jp/article/detl/hakusho/3794/ 

目次

この記事の要約

  • 採用・離職防止・人材育成・エンゲージメント向上など、人事業務における生成AIの活用例を紹介
  • 求人票作成や退職理由分析、研修企画など、実務で使えるプロンプト例を解説
  • 個人情報の取り扱いや、AIの回答を人が確認・判断する際の注意点を紹介
人事課題生成AIの活用例
採用できない求人票作成、スカウト文作成
採用しても定着しない退職理由分析、サーベイ分析、面談記録分析
若手社員が育たない育成計画作成、研修企画、メンター支援
管理職候補が育たない管理職育成プログラム、ケーススタディ作成
エンゲージメントが低い自由記述分析、改善施策立案
人事データを活用できていない離職傾向分析、ハイパフォーマー分析

なぜ今、人事担当者に生成AIが求められているのか 

人事部門を取り巻く課題が増えている 

近年、人事部門には従来の採用や労務管理だけでなく、人的資本経営の推進、人材育成、エンゲージメント向上、組織開発など幅広い役割が求められています。さらに少子高齢化による人材不足や転職市場の活性化により、「採用できない」「採用しても定着しない」といった課題を抱える企業も増えています。 

人事担当者は、目の前の業務を処理するだけでなく、経営や現場の課題を理解し、中長期的な人材戦略を考えることも求められています。しかし、課題が増えている一方で、人事部門の人員が十分に確保されているとは限りません。 

限られた人数で成果が求められている 

人事部門では、少人数で多くの業務を担当しているケースがあります。 

たとえば、以下のような業務です。 

  • 求人票の作成 
  • 候補者との連絡 
  • 面接の日程調整 
  • 採用進捗の管理 
  • 入社手続き 
  • 研修の企画と運営 
  • 評価制度の運用 
  • 従業員サーベイの実施と分析 
  • 1on1や面談記録の管理 
  • 経営層向けのレポート作成 

これらの業務は、どれも人事にとって重要です。しかし、すべてを人の手だけで行おうとすると、企画や改善に使える時間が少なくなってしまいます。 

生成AIは、こうした業務の下準備や整理を支援します。求人票の構成案を作成したり、会議の内容を要約したり、アンケートの自由記述をカテゴリ別に整理したりすることで、人事担当者が本来時間をかけるべき判断や対話に集中しやすくなります。 

人事部門でも生成AI活用が広がっている 

人事部門での生成AI活用は、すでに一部の先進企業だけのものではありません。『日本の人事部 人事白書2025』では、人事部門における生成AIの活用領域として、以下のような業務が挙げられています。

  • 議事録・会議内容の要約 
  • 教育・研修コンテンツ作成 
  • 求人票作成 
  • サーベイ分析 
  • 社内問い合わせへの対応 
  • 人事関連文書の作成

今後は、単純な作業の効率化にとどまらず、施策の企画や人事データの分析、経営層への説明資料の作成など、より戦略的な領域にも活用が広がると考えられます。 

ただし、生成AIは人事担当者に代わって採用や評価の判断をするものではありません。生成AIが得意なのは、大量の情報を整理すること、文章のたたき台を作ること、複数の視点からアイデアを出すことです。最終的な判断や、従業員・候補者とのコミュニケーションは人が担う必要があります。大切なのは、生成AIを「業務を任せる相手」ではなく、「考えを整理する相談相手」として活用することです。 

人事担当者は生成AIに何を相談できるのか 

生成AIは、人事担当者が抱えるさまざまな課題の整理に活用できます。たとえば、以下のような相談が可能です。 

  • 求人票を出しても応募が集まらない 
  • スカウトメールの返信率が低い 
  • 若手社員の離職が増えている 
  • サーベイの自由記述を分析しきれない 
  • 育成計画が現場任せになっている 
  • 管理職候補が育っていない 
  • 従業員の不満や組織課題が見えない 
  • 人事データを施策に活用できていない 

また社内の人事担当者へのヒアリングでは、生成AI活用の初期段階で「プロンプトが書けない」ことよりも、「どの社内情報を入力すればよいか分からない」ことに悩むケースが多く見られました。

ここからは、具体的な課題ごとに、生成AIへの相談例とプロンプト例を紹介します。

採用できない課題にどう活かせるか 

採用活動では、母集団形成から候補者とのコミュニケーション、選考、内定後のフォローまで、さまざまな業務が発生します。その中でも、求人票やスカウトメールなどの採用広報は、候補者が企業に興味を持つきっかけとなる重要な接点です。 

生成AIを活用すれば、候補者に伝わりやすい求人情報の作成や、候補者ごとに内容を変えたスカウト文の作成を効率化できます。 

活用例求人票作成

求人票は応募数や採用成功率に大きく影響します。しかし、職種理解や文章力によって品質に差が出やすい業務でもあります。生成AIを活用すれば、求人情報のたたき台を短時間で作成できます。 

生成AIへの相談例 

「求人票を出しても応募が集まらない。特に法人営業職は競合企業の求人も多く、仕事内容や働く魅力が伝わりにくい。応募者が入社後の働き方をイメージできる求人票に改善したい」 

プロンプト例 

以下の条件をもとに、IT企業における中途採用の「法人営業職」の求人票を作成してください。 

求人票を読んだ人が、仕事内容や働く魅力を具体的にイメージでき、「応募してみたい」と感じられる内容にしてください。抽象的な表現だけでなく、どのような顧客に、どのような提案を行い、入社後にどのような経験を積めるのかを具体的に記載してください。 

【ターゲット】 
・法人営業経験3年以上 
・IT業界での営業経験者を歓迎 
・無形商材やソリューション商材の営業経験者を歓迎 

【求人情報】 
・顧客:中堅企業および大手企業 
・提案商材:業務効率化を支援するクラウドサービス 
・営業スタイル:新規開拓と既存顧客への提案 
・営業対象:経営層、事業責任者、IT部門など 
・募集背景:事業拡大に伴う増員 
・チーム構成:営業、営業企画、カスタマーサクセスの各部門が連携 
・入社後の研修:製品研修、営業同行、OJTを実施 
・キャリアパス:アカウント営業、営業マネージャー、営業企画など 

仕事内容、具体的な業務フロー、必須要件、歓迎要件、求める人物像、入社後のサポート体制、働く魅力、キャリアパスを含めてください。 

プロフェッショナルで前向きなトーンにしつつ、IT業界未経験者にも仕事内容が伝わる文章にしてください。記載されていない制度や実績は追加しないでください。 

回答イメージ 

【職種名】 
法人営業/業務効率化を支援するクラウドサービス 

【仕事内容】 
中堅企業や大手企業の経営層、事業責任者、IT部門などに対して、業務効率化を支援するクラウドサービスの提案を行います。 

顧客へのヒアリングを通じて、現在の業務フローや現場が抱えている課題を整理し、顧客ごとにサービスの活用方法を提案します。新規顧客へのアプローチに加え、既存顧客への追加提案も担当します。 

受注後はカスタマーサクセス部門と連携し、導入に向けたスケジュール調整や利用状況の確認を行います。単にサービスを販売するのではなく、導入後の活用まで支援する営業です。 

【必須要件】 
・法人営業の実務経験3年以上 
・顧客との商談、提案、折衝の経験 
・社内外の関係者と連携しながら業務を進めた経験 

【歓迎要件】 
・IT業界、SaaS、クラウドサービスなどの営業経験 
・無形商材やソリューション商材の営業経験 
・経営層や事業責任者への提案経験 

【求める人物像】 
・顧客の要望をそのまま受け取るのではなく、本質的な課題を考えられる方 
・顧客の成功に向けて、社内メンバーと協力できる方 
・新しい知識を積極的に学び、提案の質を高められる方 

【働く魅力】 
顧客の業務や事業そのものに関わる提案ができる点が、この仕事の魅力です。営業、営業企画、カスタマーサクセスと連携しながら、顧客の課題解決に長期的に関わることができます。 

活用ポイント 

AIには、ターゲット、顧客、商材、営業スタイル、募集背景などを具体的に伝えることが重要です。 

情報が少ないまま依頼すると、「成長できる環境」「やりがいのある仕事」といった、どの企業にも当てはまる表現が多くなります。作成後は、現場社員への確認や自社独自の制度・事例の追加を行い、実態に合った求人票に仕上げましょう。 

活用例スカウト文作成 

候補者一人ひとりに合わせたスカウト文作成は時間がかかります。生成AIは候補者の経歴を要約し、訴求ポイントを整理できます。 

生成AIへの相談例 

「スカウトメールの返信率が低い。候補者の経験に触れながら、自社の求人との接点が伝わる文章を効率よく作成したい」 

プロンプト例 

以下の候補者情報と求人情報をもとに、スカウトメールを作成してください。 

候補者が「自分の経歴を見たうえで声をかけてもらっている」と感じられるように、候補者の経験と求人の仕事内容との接点を具体的に記載してください。 

候補者の経歴に書かれていない内容は推測せず、過度に評価しないでください。すぐの応募を強く促すのではなく、まずはカジュアルな情報交換を提案するトーンにしてください。件名を3案、本文を300〜400文字程度で作成してください。 

【候補者情報】 
・法人営業経験5年 
・人材サービス会社で中堅企業を担当 
・新規開拓と既存顧客の深耕を経験 
・既存顧客への追加提案により担当売上を前年比120%に伸長 
・顧客の採用課題をヒアリングし、採用支援サービスを提案 

【求人情報】 
・職種:法人営業 
・商材:業務効率化を支援するクラウドサービス 
・顧客:中堅企業、大手企業 
・特徴:顧客の課題をヒアリングし、導入後の活用まで支援 

回答イメージ 

【件名案】 

・顧客の事業課題に向き合う営業ポジションのご紹介 
・ご経験を活かして、より長期的な顧客支援に挑戦しませんか 
・法人営業のご経験について、ぜひ一度お話を伺いたくご連絡しました 

【本文】 

突然のご連絡失礼いたします。〇〇株式会社で採用を担当している〇〇と申します。 

これまでのご経歴を拝見し、中堅企業に対する法人営業や、新規開拓と既存顧客の深耕を経験されている点に興味を持ち、ご連絡しました。 

特に、既存顧客への追加提案によって担当売上を前年比120%に伸ばされたご経験は、顧客の状況を理解し、継続的な関係構築につなげてきた成果だと感じています。 

当社では現在、企業の業務効率化を支援するクラウドサービスの法人営業を募集しています。顧客の課題をヒアリングして提案内容を組み立てる点や、受注後も導入後の活用を支援する点が、これまでのご経験と接点のあるポジションです。 

まずは仕事内容や組織について、カジュアルに情報交換できればと思っています。少しでもご興味があれば、ぜひお気軽にご返信ください。 

活用ポイント 

候補者情報と求人情報をセットで入力し、「どの経験が求人のどの業務に活かせるか」を指定すると、個別感のあるスカウト文を作成しやすくなります。 

ただし、候補者の経歴を過度に評価したり、書かれていない経験を推測したりしないよう注意が必要です。送信前に、候補者本人の経歴と文面の内容が一致しているか確認しましょう。 

採用しても定着しない課題にどう活かせるか 

採用では、入社者を増やすだけでなく、入社後の定着・活躍につなげることも重要です。特に入社1〜3年目の若手社員は、配属後のフォロー不足やキャリアへの不安から離職につながることがあります。 

離職防止には、退職理由だけでなく、従業員サーベイや1on1、面談記録から在籍社員の声を把握することが大切です。生成AIを使えば、こうした大量のテキスト情報を整理し、共通する課題や改善策の検討を支援できます。 

活用例退職理由分析 

退職者アンケートや退職面談の記録には、離職の背景や組織改善のヒントが含まれています。しかし、退職理由は一人ひとり異なり、記述の仕方も統一されていません。複数の記録を人が一つずつ確認すると、集計や分析に多くの時間がかかります。 

生成AIを使えば、退職理由をカテゴリ別に整理し、複数の社員に共通する傾向を抽出できます。

生成AIへの相談例

「若手社員の離職が増えている。退職者アンケートや退職面談の記録から、共通する離職理由と優先して取り組むべき課題を整理したい」

プロンプト例 

以下の退職者アンケートを分析してください。 

まず、内容を「仕事内容」「業務量・働き方」「上司・マネジメント」「職場の人間関係」「評価・処遇」「キャリア・成長機会」「給与・福利厚生」「会社の方針」「その他」に分類してください。 

そのうえで、以下を整理してください。 

  1. 主な退職理由 
  1. 複数の回答に共通する傾向 
  1. 若手社員に特徴的な課題 
  1. すぐに対応できる課題 
  1. 中長期的に取り組むべき課題 
  1. 改善施策の例 

どの記述を根拠に判断したのかが分かるようにしてください。回答数が少ない場合や、特定の意見に偏っている可能性がある場合は、その点も明記してください。退職理由から個人の性格や能力を推測しないでください。 

【退職者アンケート】 

Aさん:入社後は新しい仕事を覚えることにやりがいを感じていたが、1年後にどのような仕事を任されるのか分からなかった。上司との面談でも目の前の業務の話が中心だった。 

Bさん:繁忙期の業務量が多く、特定のメンバーに仕事が集中していた。相談したかったが、チーム全体が忙しく、上司にも話しかけにくかった。 

Cさん:評価の基準が分かりにくかった。何を達成すれば評価されるのか、上司から十分な説明がなかった。 

回答イメージ 

【主な退職理由】 

・キャリアパスや成長機会が見えにくい 
・業務負荷が一部の社員に偏っている 
・上司とのコミュニケーションや相談機会が不足している 
・評価基準が分かりにくい 

【共通する傾向】 

複数の回答から、入社後の成長イメージや、上司との対話に関する課題が見られます。 

Aさんの回答からは、若手社員が中長期的なキャリアを描きにくい状況が考えられます。BさんとCさんの回答からは、上司に相談しにくいことや、期待されている役割が明確でないことが、社員の不安につながっている可能性があります。 

【改善施策の例】 

・入社年次に応じたキャリア面談の実施 
・1on1で確認する項目や質問例の標準化 
・繁忙期の業務量や残業時間の確認 
・評価基準や期待される役割の明文化 
・若手社員向けの相談窓口やメンター制度の整備 

活用ポイント 

退職理由を分析するときは、「退職理由をまとめてください」とだけ指示するのではなく、分類するカテゴリや、分析してほしい観点を具体的に伝えることがポイントです。 

ただし、生成AIの分析結果はあくまで仮説です。回答数が少ない場合は、組織全体の傾向とは限りません。分析結果をもとに、在籍社員への追加ヒアリングやサーベイを行い、課題が一部の社員に限られるのか、組織全体に共通するのかを確認しましょう。 

活用例② 従業員サーベイ分析 

従業員サーベイでは、選択式の回答だけでなく、自由記述欄から重要な意見が得られることがあります。 

一方で、自由記述のコメント数が多いと、人事担当者がすべてに目を通し、内容を整理するのは容易ではありません。生成AIを活用すれば、自由記述をテーマ別に分類し、組織全体の傾向や、優先して取り組むべき課題を整理できます。 

生成AIへの相談例 

「従業員サーベイの自由記述が多く、どこから改善すべきか分からない。コメントをカテゴリ別に整理し、課題の優先順位をつけたい」 

プロンプト例 

以下の従業員サーベイの自由記述を分析してください。 

コメントを「マネジメント」「評価制度」「キャリア開発」「業務量・働き方」「職場の人間関係」「情報共有」「組織風土」「会社の方針」「良い点」「その他」に分類してください。 

そのうえで、各カテゴリの主な意見、頻出する課題、ポジティブな意見、組織全体で優先して取り組むべき課題、改善施策の例を整理してください。 

少数の意見を組織全体の傾向として断定せず、判断の根拠となるコメントの傾向も示してください。また、追加で確認すべき情報があれば挙げてください。 

回答イメージ 

【主な課題】 

・マネジメント 
・キャリア開発 
・情報共有 
・評価制度 

【コメントの傾向】 

マネジメントについては、「上司によって相談のしやすさに差がある」「1on1が業務報告の場になっている」といった意見が見られます。 

キャリア開発については、「今後どのようなスキルを身につければよいか分からない」「異動や社内公募の機会が少ない」といった声が挙がっています。 

【優先して取り組む課題】 

まずは、マネジメントに関する課題への対応が考えられます。1on1や日常的なコミュニケーションの質は、キャリア不安や評価への不満にも影響している可能性があるためです。 

【改善施策の例】 

・1on1の目的や進め方の見直し 
・管理職向けの面談研修 
・キャリア面談の定期実施 
・経営方針を説明する社内発信の強化 
・部署横断の情報共有会の実施 

活用ポイント 

従業員サーベイ分析では、自由記述をそのまま入力するのではなく、個人が特定されないように情報を加工することが重要です。 

また、生成AIには「課題を整理する」だけでなく、「優先順位をつける」「改善施策を提案する」「追加で確認すべき情報を挙げる」といった複数の役割を依頼できます。 

ただし、AIが分類したコメント数や傾向が必ずしも正確とは限りません。回答数や回答率、部署ごとの違いなどを人が確認したうえで、施策を検討しましょう。 

活用例③ 面談記録分析 

1on1やキャリア面談の記録には、社員の悩みや不安、仕事への意欲、今後の希望などが含まれています。生成AIを活用すれば、面談記録から業務上の課題やキャリアに関する悩み、次回面談で確認すべき事項を整理できます。 

なお、面談記録を生成AIで分析する際は、氏名や所属、具体的な出来事など、個人が特定される情報を匿名化してから入力してください。

生成AIへの相談例 

「1on1の記録から、社員が抱えている不安や業務上の課題を把握し、人事や上司がフォローすべきテーマを整理したい」 

プロンプト例 

以下の1on1面談記録を、今後のフォロー内容を検討する目的で整理してください。 

「業務上の悩み」「上司やチームとの関係」「業務量や働き方」「成長実感やキャリア」「本人が希望している支援」「次回面談で確認すべき事項」に分けてまとめてください。 

「離職リスクが高い」と断定せず、「追加の確認が必要なサイン」として整理してください。記録に書かれている内容と、そこから考えられる確認事項を分けて記載してください。 

回答イメージ 

【業務上の悩み】 

担当業務が増えている一方で、優先順位について上司と確認する機会が少なく、何から取り組むべきか迷っている。 

【追加で確認すべき事項】 

・業務量の増加が一時的なものか、継続しているものか 
・現在の業務の中で、特に負担を感じているものは何か 
・今後挑戦したい業務や、身につけたいスキルは何か 
・本人が希望するサポートは何か 

【対応の例】 

・業務の優先順位と期限を上司と整理する 
・業務分担やサポート体制を見直す 
・本人の希望を踏まえたキャリア面談を実施する 

活用ポイント 

面談記録の分析では、「離職リスクのある社員を特定してください」と依頼するよりも、「追加で確認すべきサインやフォローのテーマを整理してください」と依頼する方が適切です。 

面談記録から離職の可能性を断定したり、AIの出力だけで社員を評価したりすることは避けましょう。分析結果は、次回面談で何を確認するか、どのような支援を検討するかを考えるための材料として活用します。 

若手社員が育たない課題にどう活かせるか 

若手社員の育成では、研修を実施するだけでなく、入社後の業務経験や上司・メンターとの関わりを含めて、成長の道筋を設計することが重要です。 

しかし、現場のOJTに任せていると、担当者によって教える内容やタイミングに差が出ることがあります。また、育成担当者が通常業務と並行して指導するため、育成計画の作成や研修内容の見直しまで手が回らないケースも少なくありません。 

生成AIは、職種や経験年数に応じた育成計画の作成、研修内容の企画、面談時の質問例の整理などに活用できます。 

活用例① 育成計画作成 

若手社員の育成を属人的にしないためには、入社後に身につける知識やスキル、担当する業務の目安を整理しておく必要があります。生成AIを使えば、職種や経験年数、目指す役割に応じた育成ロードマップのたたき台を作成できます。 

生成AIへの相談例 

「営業職の若手社員を育成したいが、担当者によって指導内容が異なる。入社後3年間の育成計画を作成し、身につけるスキルや経験すべき業務を整理したい」 

プロンプト例 

法人営業職として入社した若手社員向けに、3年間の育成ロードマップを作成してください。 

以下の項目を、1年目、2年目、3年目に分けて整理してください。 

・身につけるべき知識 
・習得する営業スキル 
・経験する業務 
・到達目標 
・上司やメンターが行う支援 
・本人が振り返る項目 
・確認する評価指標 

対象者は法人営業経験が1年未満で、IT業界は未経験とします。最初から高い成果を求めるのではなく、基礎知識の習得、先輩同行、部分的な案件担当、独力での提案、後輩指導へと段階的に成長できる内容にしてください。 

回答イメージ 

【1年目:基礎を身につける】 

・自社サービスや業界に関する基礎知識を習得する 
・商談への同行を通じて、顧客との関係構築やヒアリング方法を学ぶ 
・先輩社員のサポートを受けながら、提案資料を作成する 
・一部の商談や既存顧客のフォローを担当する 

【2年目:担当顧客への提案力を高める】 

・担当顧客の課題を整理し、提案内容を自ら設計する 
・新規顧客へのアプローチから商談、受注までの流れを経験する 
・社内の関連部署と連携しながら案件を進める 
・売上だけでなく、商談数や提案内容の質も振り返る 

【3年目:自律的に成果を出す】 

・複数の顧客を担当し、課題に応じた提案を行う 
・顧客との中長期的な関係を構築する 
・後輩社員の商談同行や業務サポートを担当する 
・自身の営業活動を振り返り、チームの改善提案につなげる 

活用ポイント 

育成計画を作成する際は、年次だけでなく「何ができるようになれば次の段階に進めるのか」を明確にすることが重要です。 

生成AIが作成した計画をそのまま採用するのではなく、実際の業務内容や現場の期待役割、社員の成長状況に合わせて調整しましょう。評価制度や研修内容と連動させると、育成計画を運用しやすくなります。 

活用例② 研修企画 

研修は毎年実施していても、内容が前年踏襲になったり、講義中心で実務に活かしにくくなったりすることがあります。生成AIに研修の目的や対象者、解決したい課題を伝えることで、講義、ワーク、ケーススタディなどを組み合わせた研修案を作成できます。 

生成AIへの相談例 

「若手社員向けの研修が知識のインプット中心になっている。実務で使える主体性や課題解決力を身につける研修を企画したい」 

プロンプト例 

入社1〜3年目の若手社員を対象に、課題解決力と主体性を高める1日研修を企画してください。 

研修の目的、到達目標、タイムスケジュール、講義内容、個人ワーク、グループワーク、振り返り方法を含めてください。 

受講者が自分の業務上の課題を題材に考えられる内容とし、研修後の行動につながる振り返り項目も提案してください。 

回答イメージ 

・自分の業務上の課題を言語化する 
・課題の原因を整理する 
・周囲を巻き込みながら解決策を考える 
・明日から実行する行動を決める 

講義だけでなく、実際の業務を題材にしたグループワークや、上司への報告を想定した発表を取り入れることで、研修内容を実務につなげます。 

活用ポイント 

研修内容だけでなく、研修後にどのような行動変容を期待するのかを伝えると、実践的な企画になりやすくなります。 

活用例③ メンター支援 

メンター制度を導入していても、「何を聞けばよいか分からない」「相談を受けても、どこまで支援すべきか判断できない」と悩むメンターは少なくありません。生成AIを活用すれば、面談の目的や対象者の状況に応じた質問例や、会話の進め方を整理できます。 

生成AIへの相談例 

「若手社員との面談で、業務の悩みやキャリアの希望を引き出したい。相手が話しやすくなる質問例を知りたい」 

プロンプト例 

入社1年目の社員との月1回のメンター面談で使える質問を、以下のテーマ別に提案してください。 

・業務の理解度 
・困っていること 
・職場の人間関係 
・成長実感 
・今後挑戦したいこと 
・メンターに求める支援 

一方的な評価や詰問にならないよう、答えやすく、会話を広げやすい質問にしてください。 

回答イメージ 

・最近、仕事で少し慣れてきたと感じることはありますか? 
・反対に、まだ難しいと感じている業務はありますか? 
・周囲に相談したいものの、相談できていないことはありますか? 
・今後、少しでも挑戦してみたい仕事はありますか? 
・私やチームに、どのようなサポートがあると仕事を進めやすいですか? 

活用ポイント 

生成AIが作成した質問をすべて聞く必要はありません。面談の流れに合わせて質問を選び、相手の回答をさらに深掘りすることが大切です。 

また、若手社員を一括りにせず、本人の経験や価値観に合わせて質問を調整しましょう。 

管理職候補が育たない課題にどう活かせるか 

管理職候補の育成では、管理職に任命してから研修を行うのではなく、候補者の段階から必要なスキルや経験を計画的に提供することが重要です。 

生成AIは、管理職に求められる役割の整理や育成プログラムの作成、実際の職場で起こりうるケーススタディの作成に活用できます。 

活用例① 管理職育成プログラム 

生成AIへの相談例 

「管理職候補はいるものの、育成内容が決まっていない。新任管理職として必要なスキルを学べる3か月間のプログラムを作成したい」 

プロンプト例 

新任管理職向けの3か月間の育成プログラムを作成してください。 

以下のテーマを含め、月ごとの学習内容、実践課題、上司からの支援、振り返り方法を整理してください。 

・目標設定と進捗管理 
・部下との1on1 
・フィードバック 
・評価面談 
・チームビルディング 
・業務の割り振り 
・問題が起きたときの対応 
・経営方針の伝達 

知識を学ぶだけでなく、実際の職場で試し、振り返る機会を含めてください。 

回答イメージ 

【1か月目:管理職の役割を理解する】 
目標設定、業務分担、チームの現状把握を学び、メンバーとの1on1を実施します。 

【2か月目:部下の育成と支援】 
フィードバックや相談対応の方法を学び、実際の面談後に上司から助言を受けます。 

【3か月目:チームを動かす】 
チーム目標の設定や業務改善に取り組み、成果と課題を振り返ります。 

活用ポイント 

管理職育成では、研修の受講だけで終わらせず、現場での実践と上司からのフィードバックを組み合わせることが重要です。 

活用例② ケーススタディ作成 

生成AIへの相談例 

「管理職研修で使える教材が不足している。部下のモチベーション低下や業務負荷の偏りをテーマに、実践的なケーススタディを作成したい」 

プロンプト例 

管理職研修で使用するケーススタディを作成してください。 

テーマは「成果が下がっている部下への関わり方」です。部下は以前は成果を上げていましたが、最近は発言が減り、納期遅れも見られます。一方で、本人は大きな問題はないと話しています。 

状況説明、登場人物、管理職が把握できている事実、見落としている可能性のある情報、検討すべき対応、受講者への問いを含めてください。単一の正解を示すのではなく、複数の対応を比較できる内容にしてください。 

回答イメージ 

・管理職は、すぐに改善を求めるべきか 
・本人の状況を確認するために、どのような質問をすべきか 
・業務量や役割に問題はないか 
・チーム内でサポートできることは何か 
・短期的な対応と中長期的な育成をどう分けるか 

活用ポイント 

ケーススタディには、正解だけでなく、判断に必要な情報や検討ポイントを含めることが大切です。生成AIに「複数の対応案と、それぞれのメリット・注意点を示してください」と依頼すると、議論しやすい教材になります。 

エンゲージメントが低い課題にどう活かせるか 

エンゲージメントの低下は、従業員の満足度だけでなく、離職や生産性、組織内のコミュニケーションにも関係する可能性があります。 

一方で、スコアだけを見ても、なぜその結果になったのかまでは分かりません。自由記述や部署ごとの傾向を組み合わせて分析し、具体的な改善につなげる必要があります。 

活用例① 自由記述分析 

生成AIへの相談例 

「エンゲージメントサーベイのスコアは低下しているが、何が不満につながっているのか分からない。自由記述から主な課題を整理したい」 

プロンプト例 

以下の従業員サーベイの自由記述を、「マネジメント」「評価」「キャリア」「業務量」「職場環境」「情報共有」「会社方針」「ポジティブな意見」に分類してください。 

各カテゴリについて、主な意見、コメントの傾向、組織全体への影響、追加で確認すべき事項を整理してください。 

少数意見を全体の傾向として断定せず、ネガティブな意見だけでなく、従業員が評価している点も示してください。 

回答イメージ 

【主な課題】 

・上司との対話機会が少ない 
・評価基準が分かりにくい 
・部署間の情報共有が不足している 
・キャリアの選択肢が見えにくい 

【評価されている点】 

・同僚同士で助け合う風土がある 
・柔軟な働き方を選択できる 
・新しい仕事に挑戦する機会がある 

活用ポイント 

不満だけを抽出すると、施策が問題解決に偏ってしまいます。生成AIには、改善すべき点と維持・強化したい点の両方を整理するよう依頼しましょう。 

活用例② 改善施策立案 

生成AIへの相談例 

「エンゲージメントサーベイから課題は見えてきたが、具体的な改善施策に落とし込めない。優先順位をつけて施策を考えたい」 

プロンプト例 

従業員300名規模の企業を想定し、以下の課題に対するエンゲージメント向上施策を提案してください。 

・1on1の質にばらつきがある 
・キャリアパスが分かりにくい 
・部署間の情報共有が不足している 

施策ごとに、目的、対象者、実施内容、実施期間、必要なリソース、期待する効果、確認する指標、想定されるリスクを整理してください。 

短期間で実施できる施策と、中長期的に取り組む施策を分けてください。 

回答イメージ 

【短期施策】 

・1on1のガイドラインと質問例を整備する 
・経営方針や事業状況を共有する定例会を設ける 
・社員がキャリアについて相談できる面談機会を設ける 

【中長期施策】 

・職種ごとのキャリアモデルを整理する 
・社内公募や異動希望を伝える仕組みを整える 
・部署横断のプロジェクトや情報共有の場を設ける 

【確認指標】 

・1on1実施率 
・サーベイの関連項目の変化 
・キャリア面談の利用状況 
・部署間連携に関する自由記述の変化 

活用ポイント 

生成AIには、施策のアイデアだけでなく、実施期間や必要なリソース、効果を測る指標まで依頼できます。 

ただし、施策は多く実施すればよいわけではありません。自社の課題や現場の負担を考慮し、優先順位をつけて実行することが重要です。 

人事データを活用できていない課題にどう活かせるか 

人事データには、採用、勤怠、評価、異動、研修、サーベイなど、さまざまな情報があります。 

しかし、データが複数のシステムに分散していたり、項目名や集計方法が統一されていなかったりすると、施策に活用するのは簡単ではありません。 

生成AIは、適切なツールや形式でデータを扱えば、人事データの傾向を整理したり、分析の観点を出したりする際に役立ちます。ただし、AIだけで因果関係を判断するのではなく、仮説を立てるための補助として使うことが大切です。

活用例① 離職傾向分析 

生成AIへの相談例 

「離職者の共通点が分からない。従業員データから、離職率が高い層や確認すべき要因を整理したい」 

プロンプト例 

以下の匿名化した従業員データをもとに、離職傾向を整理してください。 

入社年数、年代、部署、職種、役職、評価、残業時間、異動経験、研修受講歴などの項目ごとに、離職者に見られる傾向を確認してください。 

分析結果は、以下の形式でまとめてください。 

・離職者に多い属性 
・離職率が高い可能性のある層 
・比較対象とすべき層 
・考えられる仮説 
・追加で確認すべきデータ 
・施策検討の優先順位 

データ上の傾向と、そこから考えられる仮説を分けて記載してください。サンプル数が少ない場合や、因果関係を判断できない場合は、その点も明記してください。 

回答イメージ 

【確認された傾向】 

・入社1〜3年目の社員で離職が多い 
・特定部署で離職率が高い 
・異動後1年以内の離職者が一定数いる 

【考えられる仮説】 

・若手社員がキャリアの見通しを持ちにくい 
・特定部署で業務負荷やマネジメントに課題がある 
・異動後のフォローが不足している 

【追加で確認すべき情報】 

・部署別の上司との面談実施状況 
・業務量や残業時間の推移 
・異動前後のサーベイ結果 
・退職者アンケートの内容 
・入社年次別の研修やフォロー状況 

活用ポイント 

離職傾向分析では、AIの結果を「離職の原因」と断定しないことが重要です。たとえば、特定部署の離職率が高くても、マネジメントが原因とは限りません。業務内容、勤務地、採用時期、組織変更など、ほかの要因が影響している可能性もあります。まずはデータから仮説を立て、追加のヒアリングやサーベイで確認しましょう。

また、数値の集計や統計的な検証が必要な場合は、表計算ソフトや専門の分析ツールと併用し、結果を確認しましょう。

活用例② ハイパフォーマー(高業績者)分析 

生成AIへの相談例 

「成果を出している社員の共通点を把握し、採用基準や育成方針の見直しに活かしたい」 

プロンプト例 

以下の匿名化した社員データをもとに、成果を出している社員に共通する特徴を整理してください。 

売上実績、顧客満足度、勤続年数、研修受講歴、保有スキル、担当顧客、異動経験などの項目を比較し、ハイパフォーマーに見られる傾向を示してください。 

分析結果は、「データから確認できる事実」「考えられる仮説」「追加で確認すべき情報」に分けてください。年齢、性別、出身地などの属性だけで能力を判断しないでください。 

回答イメージ 

【データから確認できる傾向】 

・顧客課題のヒアリングに関する評価が高い 
・社内の関連部署との連携頻度が高い 
・定期的に業界知識や製品知識を学んでいる 
・既存顧客へのフォローを継続している 

【活用の方向性】 

・採用時の評価項目に課題発見力や協働力を加える 
・若手社員の育成に、成果を出している社員の行動例を取り入れる 
・営業プロセスや顧客フォローの方法を標準化する 

活用ポイント 

ハイパフォーマー分析では、成果を出している人の属性ではなく、行動やスキル、経験に注目することが重要です。 

分析結果を採用基準や評価制度に反映する場合は、特定の社員に共通する特徴が本当に成果につながっているのか、現場へのヒアリングや継続的なデータ確認を行いましょう。 

人事担当者が生成AIを活用するメリット 

1. 業務効率化だけではない 

生成AIを活用すると、求人票や研修資料の作成、データの整理などにかかる時間を短縮できます。 

しかし、メリットは単なる作業時間の削減だけではありません。文章や資料のたたき台を作る時間が減れば、人事担当者は候補者や社員との対話、現場との調整、施策の検証といった、人が担うべき業務により多くの時間を使えるようになります。 

2. 判断材料を増やせる 

人事施策を考える際、担当者だけでアイデアを出すと、視点が限られることがあります。 

生成AIに複数の施策案や、それぞれのメリット・注意点、想定されるリスクを整理してもらうことで、検討材料を増やせます。 

最終判断をAIに任せるのではなく、施策を考える際の壁打ち相手として使うことで、見落としていた論点に気づきやすくなります。 

3. 人事データ活用のハードルを下げられる 

人事データを活用するには、専門的な分析スキルが必要だと感じる人もいるかもしれません。 

生成AIを使えば、自然な言葉で「どのような傾向を見ればよいか」「追加で確認すべきデータは何か」と質問できます。 

もちろん、分析結果の正確性を確認する知識は必要ですが、データ活用の第一歩を踏み出しやすくなる点は大きなメリットです。 

人事担当者が生成AIを使う際の注意点 

1. 個人情報や機密情報を入力しない 

氏名、メールアドレス、所属、評価、給与、健康情報、面談記録など、人事業務で扱う情報には個人情報や機密情報が多く含まれます。 

生成AIに入力する前に、氏名を仮名に置き換える、個人が特定できる情報を削除する、必要な項目だけに絞るなどの対応を行いましょう。 

また、利用するサービスのデータ保存や学習利用の設定を確認し、社内で許可されたツールを使うことも重要です。 

2. AIの回答を鵜呑みにしない 

生成AIは、もっともらしい誤情報を出力することがあります。 

求人票に事実と異なる制度を記載したり、データにない傾向を示したりする可能性もあるため、出力内容は必ず確認しましょう。 

特に、調査結果、法令、制度、数値、社内規程に関する情報は、原典や社内資料との照合が必要です。 

3. 最終判断は人が行う 

採用可否、評価、昇格、配置転換、退職判断など、人に大きな影響を与える判断をAIだけに任せてはいけません。 

生成AIの分析結果は、あくまで情報整理や検討材料として扱い、最終的な判断は人事担当者や現場責任者が行う必要があります。 

また、AIの出力に特定の属性への偏りや、根拠のない評価が含まれていないかも確認しましょう。 

4. 社内利用ルールを整備する 

生成AIを安全に活用するには、個人の判断に任せるのではなく、社内ルールを整備することが大切です。 

たとえば、以下の項目をあらかじめ定めておきます。 

  • 利用を認める生成AIツール 
  • 入力してはいけない情報 
  • 匿名化の方法 
  • 出力結果の確認者 
  • 採用や評価への利用範囲 
  • データの保存や共有方法 
  • 問題が起きた場合の報告先 

まずは、求人票の下書き、研修企画、議事録要約など、個人情報を含まない業務から試すとよいでしょう。 

生成AIは人事担当者の仕事を奪うのではなく強くする 

生成AIは、人事担当者に代わって採用や評価の判断をするものではありません。求人票の作成、アンケートの整理、研修の企画、人事データの分析などを支援し、人事担当者がより重要な業務に集中するためのツールです。活用のポイントは、AIに丸投げすることではなく、目的や前提条件を具体的に伝え、出力結果を人が確認して活用することです。 

まずは、求人票作成や議事録要約、研修企画など、身近で効果を確認しやすい業務から始めてみましょう。小さな成功体験を積み重ねることで、生成AIは人事部門の業務を支える相談相手になっていきます。 

エンでご支援できること

エンでは、管理職や次世代リーダー層の育成に課題を感じている企業向けに、講師派遣型の法人向け研修サービスを提供しています。

プレイングマネージャーの負担軽減や、部下育成・目標管理・フィードバックなどのマネジメント力向上に向けて、企業ごとの課題に合わせた研修をご提案します。

管理職育成や次世代リーダーの育成にお悩みの方は、ぜひサービスの詳細をご覧ください。

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