「もう配属ガチャなんて言わせない」納得を生む3つの対策とは?

「もう配属ガチャなんて言わせない」納得を生む3つの対策とは?

こんにちは、小山内です。エン・ジャパン株式会社(以下、エン)で求人広告営業→新卒採用人事を経験し、現在は人材活躍支援事業部でセールスを担当しています。 今回も、私が人事として得た知見やインタビューした内容などを記事にしていきます。


「配属ガチャ」は近年バズワードと化し、しばしば耳にします。私がリクルーターを担当していた時の学生に聞いても、この言葉は就活生同士でカジュアルに使われているそうです。カプセルトイやソーシャルゲームの「ガチャ」に例えられ、配属先がブラックボックス化して「当たり」か「はずれ」かわからないことから、ネガティブな印象を持たれがちなこの言葉。 

「配属ガチャ」と言われないためはどうすればいいのか。エンが取り組んでいる3つの対策と、それを受けて入社した実際の新入社員の声をご紹介します。

配属不安に対するエンの取り組み

出来る限り学生の希望を叶えたい気持ちはあるものの、配属の確約や完全ジョブ型雇用への移行は相当なパワーがかかります。エンでは「HRtech部門」や「人材紹介」などの採用部門のほか、私が所属する「人材活躍支援」の部門など様々な事業があり、この中で学生の配属を決めています。 

いかに学生の不安をなくし、入社までの体験を作っていくのか。エンの取り組みを3つに分けてご紹介します。 

①情報開示:学生もアクセスできる場所に”知りたい情報”を公開 

エンでは採用ブランディングの一環として、事前に配属や勤務地などの気になる情報を学生がアクセスできる状態にしています。

情報を開示することで企業としてオープンな姿勢を示し、気になる学生にはこの記事を共有することで、事前にワクチンとなる情報を伝えています。

Ex) 事業部配属について

Ex) 勤務地について 

②社員面談:複数の社員と面談をすることで、「配属先で働く→会社で働く」という視点に切り替える

配属の異なる社員に会う機会を作ることで、「配属先で働く」という視点から「この会社で働く」という視点へと切り替える働きかけをしています。 

また内定後~入社までの間に、パネルディスカッションなど面談以外にも社員と接する機会を作ることで、どの配属先になったとしても「その部署のことを多少理解できている」状態を作り、会社全体への理解を促進しています。

③「相手のことを本気で考えている」という気持ちを伝える

最後は「いかに学生を理解し考えたか」という気持ちを伝えています。学生から不安を相談された際、これまで話してきた事実や会話の総量から、「あなたのことを最も理解しているよ」という自信が納得を生むと思っています。

例え希望通りの配属先にならなかったとしても、「なぜあなたをこの配属先に選んだのか、キャリアや成長にどうプラスになると考えているのか、いかに期待しているか」を誠実に伝えることで、学生の不安を和らげ、信頼を得ることはできるはずです。実際、可能な限り学生の希望や適性が叶うように、入社直前まで調整をしています。これは決してガチャではなく、彼らの将来を考えた上での結果だということを、しっかりと伝えています。

実際に希望と違う部署に配属された社員に聞いてみた 

現在人事で活躍している2年目社員のSさんに話を聞きました。

Sさんは入社前、人材紹介や求人広告など規模の大きい部門を希望していたそうです。 しかし配属先は、配属希望アンケートにはなかった「人事職」でした。 

Q. 配属結果を聞いた時に、希望と違ったことでの不安は? 

(Sさん)インターンをしていた同期はみんな配属が叶っていて、「私だけなんでだろう?」と感じていました。 

その後すぐに、担当リクルーターの方から連絡をいただいて。「なぜこの配属なのか?」や「どんな期待があるのか?」を教えてもらえたことで、最終的に「この配属先で頑張ろう」と前向きに思えました。 

※エンでは配属希望を叶えられなかった場合などにリクルーターからのフォローを実施しています。 

Q. 配属後、「やっぱり配属先が間違っていたのでは」とは感じなかった? 

(Sさん)感じたことはなかったです。配属先の先輩方が、私の仕事を褒めてくれたり、この時期にこの仕事をしているなんてすごい!と言ってくれることが多く、この組織で間違いはなかったんだ!と感じられています。 

時には大変な業務や耳の痛いフィードバックもありますが、自分の成長に繋がっていると感じることが多いです。リクルーターの方から聞いていた通り、今後の成長を考えて配属してくれたのだと思えています。 

インタビュー後の気付き 

自社での取り組みとSさんの話を踏まえ、感じたことは2つです。 

  1. 学生は希望が叶わない可能性を不安視してはいるが、配属の「なぜ」を伝えることで入社納得度を高めることができる。 
  2. 配属後に、社員の成長実感や自身のキャリアと繋がっている実感を醸成することで、結果的に配属を前向きに捉えてもらうことができる。 

採用したい学生に対して真摯に向き合うことで、「学生の安心したい気持ち」を動かしていく。これが採用担当・リクルーターであるおもしろさであり、難しさなのかもしれません。 

エン・ジャパンでご支援できること

入社後のコンディションは、採用担当側から見えづらいことも多いと思います。入社後の離職に繋がる要因の1つは「入社前後ギャップ」、これをつぶさに確認・フォローができなければ、配属への納得感も醸成しづらいものです。エン・ジャパンでは、社員の不安をキャッチアップするサービスを開発しています。導入事例や具体的な取り組みはもちろん、「何から始めればいいかわからない」といったご相談も歓迎です。詳細が気になる方は、ぜひお問合せくださいませ。

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この記事を書いた人

エン・ジャパン株式会社 人材活躍支援事業部でセールスを担当。

2021年入社、エン転職の求人広告セールスを担当したのち、2年目から本社人事部門に異動。新卒採用説明会の企画運営からATS設計のPL、ビジネス職や専門職、またエン・ジャパン初となる新卒経理職の採用PJに従事。25卒の採用活動がひと段落したタイミングで、採用領域以外の「組織作り」について知識を深めたいと思い、現在の部署へ異動。人材の定着・活躍など、企業の組織作りの支援をしている。