早期離職のリアル2025|1人の退職が生む「640万円の損失」を防ぐ3つのポイント

早期離職はなぜ起きる?2025年の最新データから読み解く

人材獲得競争が続く今、「せっかく採用したのに、戦力化前に辞めてしまう・・・」と悩まれるお声をお伺いします。採用コストの高騰や人手不足の中で育成負担の増加もあり、早期離職は企業にとって深刻な経営課題の一つです。

今回は、最新の実態調査をもとに「早期離職の現状」と「防止のための3つの要点」を整理してご紹介します。

早期離職が企業にもたらす損失

入社から半年で社員が離職した場合、企業の損失は最大640万円にものぼります。
(出典:「早期離職」に関する実態調査 / エン株式会社)

採用の苦労に加え、残ったメンバーの負担増や職場の士気低下など、定量化しづらい影響も無視できません。

2025年最新|早期離職の実態

早期離職の理由とは?

早期離職を経験したことがある方に、離職の理由を聞くと、このような理由が上位に挙がります。

1位 入社前に聞いていた情報と違った(38%)
2位 ハラスメントに遭った(30%)
3位 人間関係が悪かった(27%)

現場の声を見てみると、次のようなリアルな声が寄せられています。

「未経験でも大丈夫とのことで入社したが、教育担当の方含めて周りの方がみんな忙しすぎて放置されてしまい、まだ教育が十分ではない状態で仕事を任されてついていけなかったから」

「面接時に聞いていた仕事内容と、実際に働き始めた時の仕事内容が違ったため」


「配属先に派閥があり、やりづらさを感じた。Aさんに教えてもらったやり方で仕事をしているとBさんに叱られるため、どうすればいいのかわからない場面が多々あった」

このような「業務遂行への不安」入社前後でのギャップ」「周囲との関係性」が、入社後間もない離職を引き起こしているようです。

「辞めなかった」と思える条件とは?

「どんな条件・制度、事前情報があれば早期離職しなかったか?」という質問では、次のような内容が上位に挙がりました。

1位 事前にネガティブな情報も聞いている(44%)
2位 良好な人間関係がある(43%)
3位 社内の雰囲気が良い(38%)
4位 尊敬できる上司がいる(24%)
5位 仕事のやりがい・達成感がある(23%)

つまり、入社前の「リアルな情報提供」と、入社後の「関係構築・支援」がカギだと言い換えることもできます。

入社者のコンディションを下げる3つの要因「G・R・C」

当社の分析では、入社者のコンディションを下げ、早期離職を招く要因は次の3つに整理しています。

多くの入社者はまず「ギャップ」に直面し、次に「上司との関係性」で悩みを抱え、最後に「業務キャパ」でコンディションが落ち込んでしまうケースが多く見られます。

ただし、どの要因がどの順番で顕在化するかは、本人のタイプや業務内容などによっても異なります。

フォローのポイント|「個人差」を前提に、変化を見逃さない

入社者のコンディション変化には大きな個人差があります。
Aさんのように入社後は順調でも数ヶ月後に低下する人もいれば、Bさんのように最初は不安が大きいが徐々に回復する人もいます。

重要なのは、「誰が」「どのタイミングで」「どんな理由で」つまずいているかを見える化することです。個々によって異なるコンディションの変化を掴み、適切なタイミングでのフォローが、早期離職を防ぐ第一歩となります。

コンディション可視化に|入社後フォローをスマートに変える

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